家をリフォームする際に国や県、各地方自治体から補助金、税金の優遇制度を受けられることをご存知でしょうか?
住宅のエコリフォームをはじめ、省エネルギー対策、バリアフリー化といった中古住宅市場活性化を目指す政府の方針に沿ったリフォームをする場合、行政からの支援や優遇措置を受けることができます。
リフォーム支援制度を家のリフォームや中古住宅購入時に、賢く活用する方法をご紹介いたします。
補助金制度は、ある一定の条件を満たしてリフォームした場合に工事費の一部を補助することで、国や地方自治体が推進しようとする性能の高い住宅を普及させることなどを目的として設定されています。
リフォームの対象となる工事や性能基準、対象期間などが、各制度ごとに定められていますので工事前に確認し、リフォームを行う業者に補助金などを活用したいと伝えましょう。
住宅ストック循環支援事業とは「既存住宅流通・リフォーム市場等の活性化」として、若者の中古住宅の購入を支援や、省エネルギー性能を高めるリフォームまた、建て替えを支援する目的で、大きく3つの制度に分かれます。
①良質な既存住宅購入、②住宅エコリフォーム、③エコ住宅への建て替え、以上項目のリフォームの場合に一定額が支給されます。
交付申請期間は平成29年1月18日から6月30日までの予定です。(国交省参照)
※住宅ストック循環支援事業は予算枠が上限に達すると、期間内でも終了しますので、早めに申請することをお勧めします。
①良質な既存(中古)住宅の購入に対する支援制度について説明します。
対象となる既存住宅の条件は以下通です。
補助金は、インスペクション関連費用として5万円が補助される。ただし、次に説明するエコリフォームを合わせて実施した場合は、補助限度額は50万円(耐震改修も行った場合は65万円)となります。
また、上記の条件を満たす既存住宅売買瑕疵保険が付帯されたリノベーション済み住宅を、40歳未満の人が買う場合にも、購入者には5万円の補助金が出ます。
①良質な中古住宅を購入して、下記で説明する②エコリフォームを実施(10月11日以降に工事に着手)したものであれば、工事内容に応じた補助金が限度額50万円(耐震改修も行った場合は65万円)の範囲で受け取れることになる。
良質な既存住宅購入の詳細はこちらへ
②住宅エコリフォームの支援制度について解説します。エコリフォーム(窓ガラス交換、屋根外壁の断熱改修、太陽光システム・節水トイレ・高効率給湯器などの設備を導入)することに対して補助金を出す制度です。
断熱性能が上がれば、それだけ住まいの冷暖房の効率が上がり省エネにつながります。対象となるエコリフォームの条件は下記の通りです。
対象の家が「新耐震基準」で建っているか確認が必要です。新耐震基準に満たない場合は上記のエコリフォームと合わせて耐震改修を行って、耐震性を引き上げる必要があります。
なお、新耐震基準とは、昭和56年6月に施行された、耐震設計法が抜本的に見直された建築基準法の改正による耐震基準のことです。
補助金は実施する工事ごとに補助額が定められています。実施した工事の補助額の分だけ足し合わせることになり、最大補助額は30万円(耐震改修も行った場合は45万円)となります。
補助額一覧
対象工事等 | 内容 | 補助額(円) | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
① | 開口部の断熱改修 | ガラス交換 | 3,000~25,000/箇所 | ||
内窓設置 | |||||
外窓交換 | |||||
ドア交換 | |||||
② | 外壁の断熱改修 | 住宅の建て方、断熱材の区分に応じて定める断熱材使用量以上のもの。( )内は部分断熱の場合。 | 120,000(60,000) | ||
屋根・天井の断熱改修 | 36,000(18,000) | ||||
床の断熱改修 | 60,000(30,000) | ||||
③ | 設備エコ改修 (右欄のエコ住宅設備のうち3種類以上を設置するもの) | 太陽熱利用システム | 24,000 | 各1カ所のみ対象 | |
節水型トイレ | 24,000 | ||||
高断熱浴槽 | 24,000 | ||||
高効率給湯機 | 24,000 | ||||
節湯水栓 | 3,000 | ||||
④併せて対象とするリフォーム等 | A.バリアフリー改修 | 手すり設置 | 6,000 | ||
段差解消 | 6,000 | ||||
廊下幅等の拡張 | 30,000 | ||||
B.エコ住宅設備の設置 | 1種類又は2種類の設置 | 設備エコ改修に同じ | |||
C.木造住宅の劣化対策工事 | 小屋裏 | 小屋裏換気口設置 | 8,000 | ||
小屋裏点検口設置 | 3,000 | ||||
浴室・脱衣室 | 浴室のユニットバス設置 | 30,000 | |||
脱衣室の耐水性仕上げ | 8,000 | ||||
床下等 | 外壁の軸組等及び土台の防腐防蟻措置 | 20,000 | |||
土間コンクリート打設 | 120,000 | ||||
床下点検口設置 | 3,000 | ||||
D.耐震改修 | 耐震改修 | 150,000 | 1戸当たり | ||
E.リフォーム瑕疵保険 | リフォーム瑕疵保険への加入 | 11,000 | 1契約当たり |
参照:住宅ストック循環支援制度事務局
③エコ住宅への建て替えの支援制度について解説します。次の条件をすべて満たす住宅の建替えが対象になります。
(1)非木造住宅・・・トップランナー基準以上
一次エネルギー消費量等級5 トップランナー基準BELS☆☆☆ | BELS☆☆☆☆ | BELS☆☆☆☆☆ | |
---|---|---|---|
下記以外 | 30万円/戸 | 40万円/戸 | 50万円/戸 |
認定長期優良住宅 | 40万円/戸 | 50万円/戸 | 50万円/戸 |
(2)木造住宅・・・省エネ基準以上
一次エネルギー消費量等級4 断熱等性能等級4BELS☆☆ | 一次エネルギー消費量等級5 トップランナー基準BELS☆☆☆ | BELS☆☆☆☆ BELS☆☆☆☆☆ | |
---|---|---|---|
下記以外 | 30万円/戸 | 40万円/戸 | 50万円/戸 |
認定長期優良住宅 | 40万円/戸 | 50万円/戸 | 50万円/戸 |
参照:住宅ストック循環支援事業事務局
長期優良住宅とは「長く住めるような基準と認定を受けた優良な住宅」のことです。認定を受けるためには、着工前に申請する必要があります。
また、BELS(べルス=Building-Housing Energy-Efficiency Labeling System)とは、建物の省エネ性能を表示するための制度です。(長期優良住宅は耐震性やバリアフリー性など、様々なチェック項目があります。)
難しい内容ですが、要するに「省エネ性能の高い住宅ほど補助額が大きくなる」と認識しておけば問題ありません。
建て替えをしてこの補助金を利用したい場合は建築会社に相談し、自分に合った省エネ性能住宅を選んでください。
栃木県及び各市町村には、地域ならではの支援制度がございますのでリフォーム工事の前に確認ください。
各自治体にどんなリフォーム支援制度があるかウェブで検索できるサイトをご紹介します。
自分で調べて、まずは概要を確認しましょう。建築用語や難しい単語が出てきますが、簡単な図解してある国が用意したチラシがありますのでこちらを活用してみてはいかがですか。
自分で調べたが、いまいち理解できない場合などは自分が住んでいる各市町村に相談をしてみましょう。連絡先は上記の検索サイトで調べられます。
業者の中には支援制度自体知らない業者や知っていても面倒だと思い活用しな業者が存在しますので、事前に活用できるか相談をしましょう!
リフォーム業者に相談するはこちら
条件を満たす住宅リフォームを行うと、税金の優遇を受けることができます。対象になる税金の種類が5種類あり、それぞれにおいて対象となる工事や、税率、他の税制優遇との併用の可否などが決められています。また、申請先や期限もそれぞれの制度によって違いますので工事着手の前によく確認をしましょう。
ウェブサイトや資料での確認で分かりにくい場合にはリフォーム業者に相談してみましょう。
優遇税制の種類
㈳法人住宅リフォーム推進協議会刊行のチラシはこちら
所得税とは、1月1日から12月31日までの1年間に生じた個人の所得に課税される国税です。 所得税の控除とはある一定の要項を満たすリフォームを行った場合に所得税額の控除を受けることができます。リフォームの所得税控除には、3つの「投資型減税」、「ローン型減税」、「住宅ローン減税」の制度があり、適用要件を満たす改修工事を行った場合、税務署への確定申告で必要な手続を行うと、所得税の控除を受けることができます。
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固定資産税とは、保有する土地や建物などの固定資産について、1月1日時点の評価に応じて課税される地方税です。固定資産税の減額措置とは要件を満たすリフォームを行った場合に、リフォームに要した費用の額に関わらず、一定の割合で家屋の固定資産税が軽減される制度です 。必ず工事完了後3ヶ月以内に市区町村へ申告をすることが必要になります
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贈与税とは個人が受けた現金などの贈与に応じて課税される国税です。贈与税の非課税措置とはリフォームを行うために父母や祖父母から資金(住宅取得等資金)の贈与を受けた場合において、一定の金額までが非課税となる制度です。リフォーム行った翌年の贈与税の申告期間に税務署へ申告が必要になります。
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登録免許税とは、登記等に課税される国税です。個人が不動産業者より、ある要件を満たしたリフォーム改修済み中古物件を購入した場合に、家屋の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率を一般税率特例より軽減を受ける事ができる制度です。
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不動産取得税とは不動産を購入した人に、所在する自治体が課する地方税です。その特例措置とは不動産業者が中古住宅を買取し、住宅性能を一定の向上を図るリフォーム工事を行った後、住宅を個人の自己居住用住宅として譲渡する場合、不動産業者に課される不動産取得税を軽減する制度です。
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参照:住宅リフォームガイドブック リフォームの減税制度
(一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会)